おすすめ映画のレビュー・批評やランキングを紹介します!!過去に観た映画のレビューも追加していきます。お楽しみに!


by movie4life
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カテゴリ:カ行( 36 )

グラン・トリノ

妻に先立たれ、一人暮らしの頑固な老人、ウォルト・コワルスキー。息子たちとも疎遠な彼は、自動車工を引退してから、単調な日々を送っていた。そんなある日、隣に住むアジア系移民の少年タオが、ウォルトのヴィンテージ・カー「グラン・トリノ」を盗もうとする。それをきっかけに、2人の不思議な関係が始まる・・・。

「クリント・イーストウッド最後の出演作」との声もある、自ら監督・主演した感動の人間ドラマ。
イーストウッド演じるウォルトは、朝鮮戦争の従軍経験を持つ、孤独で偏見に満ちた老人である。アジア系移民の家族との交流を通して変化していく過程を、ユーモアを交えながら演じている。その演技は実に軽妙であり、同時に骨太でもある。
モン族の少年タオ役のビー・バンと、その姉スー役のアーニー・ハーは、本作がデビュー作である。デビュー作とは思えない、熱演を見せてくれる。
主題歌は、英国のジャズシンガー、ジェイミー・カラムとドン・ライナーの演奏とのことだが、胸に染みるような名曲だった。

本作のレビューだが、あまりにも素晴らしい映画の出来に圧倒されて、下手な感想は書けないと感じた。
だから、私なりの観点で拙い感想を書かせてもらいたいと思う。

まずは、ウォルトと彼の息子たちとの関係である。
ウォルトと息子たちとは、心が通い合っていない。息子からの電話も、父を気遣ってのものではなく自分の都合でかけているだけだ。
この親子関係の描写は、アメリカと同様に高齢化社会が進む日本での、私と父の関係を考えさせられた。私の父も「昔ながらの厳格な父親」で、同居していたときには、殆ど会話した記憶がない。父との関係が変わったキッカケは、私に息子が出来て、自分が父親になってからだ。父親の息子に対する気持ちが分かり、それ以降は父とも少しずつ会話が増えてきたと思う。しかし、普段どれだけ両親のことを気にかけているかというと、皆無と言っていいほど気にかけていない。ウォルトの息子同様、何か必要に迫られた時以外、電話をかけることもない。
この映画を観てあらためて、今後の両親への接し方を考えさせられた。

次に、ラストシーンについてである。
この映画のタイトルになっているフォード車「グラン・トリノ」が作られたのが、1972年。ちょうどイーストウッドが、「ダーティ・ハリー」シリーズで44マグナムを片手に、名声を確立した頃である。
クエンティン・タランティーノの映画「ジャッキー・ブラウン」の中で「香港映画の影響で、みんな45口径の銃をほしがるんだ、それも2丁。」というセリフがあった。もちろん映画はフィクションである。
しかし、実際のアメリカの銃社会で、映画の影響が皆無だったということはないだろう。
そんな暴力が蔓延したアメリカ社会に対し、イーストウッドの今までの全ての出演作品が、この映画の伏線だったのではないかと思わされる、静謐で素晴らしいラストシーンであった。
そのラストシーンのメッセージを、私はしっかり受け止めたいと思う。

美しいボディと、腹に染みるエンジン音を響かせる1972年製のフォード車「グラン・トリノ」。
アメコミ映画と子供向けアニメ、安易な続編映画、リメイク作品が興行成績の上位を占めるアメリカ映画の中で、イーストウッドが撮った傑作「グラン・トリノ」。

「アメ車とアメリカ映画の心意気」を改めて見せられた、いつまでも心に余韻が残る映画だった。
評価:★★★★★
>>公式サイト
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by movie4life | 2009-05-31 00:19 | カ行

ガントレット

ラスベガスからフェニックスまで、重要事件の証人の護送する任務を受けたしがない警官ショックリー。だがラスベガスで彼を待っていたのは、若く美しい娼婦マリーだった。フェニックスに行けば殺されると怯えるマリーの言葉に、最初は耳を傾けなかったショックリーだったが、2人の行く先々で不可解な事件が続出する・・・。

裁判で上司が不利になる証人を護送することになった警官の活躍を描くクリント・イーストウッド監督・主演のアクション映画。
マリー役で、当時イーストウッドと交際していたソンドラ・ロックが知的な娼婦を魅力的に演じている。
警官隊が待ち受けるなか、バスに乗りこんだ彼らが、数千発の弾丸の雨に突っ込む有名なラストシーンが強烈である。
評価:★★★★★
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by movie4life | 2009-05-31 00:02 | カ行

ゴーストワールド

進路も決めずに高校を卒業した2人。1人は中年オタクに接近していき、1人はバイトに励んで社会に順応していく。
2人の関係がすれ違い始め、自分の居場所を失った主人公ソーラ・バーチが最後に選んだ選択は・・・。

青春なんて、うっとうしいだけでもう2度とゴメンという(私のような)人にはすごく共感できる映画。
テリー・ツワイゴフ監督作品。
2001年度 キネマ旬報ベストテン 第9位。
評価:★★★★
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by movie4life | 2009-05-18 00:01 | カ行
1950年代のアメリカ、赤狩りに立ち向かったTVジャーナリスト「エド・マロー」とその同僚たちの物語・・・。

エド・マロー役のデヴィッド・ストラザーンの演技が渋い。
時の権力者に、高潔な意志で立ち向かっていく人々の姿が胸を打つ。
ジョージ・クルーニー監督作品。
2006年度 キネマ旬報ベストテン 第8位。
評価:★★★★★
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by movie4life | 2009-05-06 00:01 | カ行

君さえいれば/金枝玉葉

売れっ子音楽プロデューサーのサムと人気女性歌手ローズは、人も羨む究極のカップル。ローズの熱狂的ファンの女の子ウィンは、彼女に近づきたい一心で、サム主催の男性歌手オーディションに、男装して潜り込み、合格してしまう。サムとローズの住むマンションに、男として住み込むことになったウィン。いつしかサムはウィンの不思議な魅力に惹かれはじめ、自分がゲイかと悩むようになる。そして、ウィンもサムに恋心を抱くようになり・・・。

奇妙な三角関係を描く、可笑しくて、せつないけれど、元気が出る香港ラブ・コメディの傑作。
サム役の故レスリー・チャンが、自分の恋愛観に悩む音楽プロデューサーを演じている。当時、歌手を引退していたレスリーが、映画の中で主題歌を歌ったことも話題となり、見事に香港電影金像奨の主題歌賞を受賞した。
ウィン役のアニタ・ユンが、男装の女の子を最高にキュートに演じている。下腹部に蛍光スティックの詰め物をしての熱演で、香港電影金像奨の主演女優賞を2年連続で受賞した。
ローズ役のカリーナ・ラウが、芸能界のスター歌手を演じている。「つきせぬ想い」でも同じような役を演じているが、こちらの作品の方が貫禄の演技を見せてくれている。彼女はどの作品に出ているときも、最高にセクシーで美しく、そしてカッコいい。
サムのゲイの同僚役で、エリック・ツァンが出演している。彼は本作の製作も兼ねており、「インファナル・アフェア」シリーズとは全く違う、芸達者ぶりに驚かされる。

「金枝玉葉」とは「最上級の・・・」という意味で、極上のラブストーリーにだけ許されるタイトルとのこと。ちなみに「ローマの休日」の香港上映時のタイトルも「金枝玉葉」だったという。
アニタ・ユンの魅力的なキャラクターが、この作品に「最上級の」リズムを与え、極上のラブストーリーに仕上げている。
私がもっとも大好きな香港映画で、多くの人に観ていただきたい作品である。
ピーター・チャン監督の新作公開のタイミングに、ぜひDVDを再発売してほしい。
評価:★★★★★
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★★★以下は、ネタバレです。★★★
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by movie4life | 2009-05-04 00:02 | カ行

黒猫・白猫

c0186202_04836.jpgドナウ川のほとりのとある町。ある日、賭け事好きのマトゥコは、ロシアの密輸船から石油を買うが、見事に騙されて大金を失う。金に困ったマトゥコは、父ザーリエには見限られているので、息子のザーレとともに、「ゴッドファーザー」グルガに石油列車強奪の計画を持ちかけ、金を借りる。新興ヤクザのダダンにも助けを持ちかけて、計画を実行するが・・・。

「アンダーグラウンド」後の政治的なゴタゴタに嫌気がさして、一時は引退を宣言したエミール・クストリッツァ監督が、復活して撮り上げたヒューマン・コメディ。
ザーレと酒場の娘イダとのラブ・ストーリーを軸に、ザーレの父親マトゥコの間抜けなエピソードや、ザーレの祖父ザーリエと「ゴッドファーザー」グルガの友情など、3世代の物語が入り乱れながら、ジプシーの一族の愛と情熱の物語が展開していく。
映画初出演となるジプシーたちが、生き生きとした演技を見せてくれる。

人間味溢れるコメディで一般的には評価の高い映画だが、正直私のツボに、はまらなかった・・・。
多分、自分の中で「アンダーグラウンド」のイメージが強すぎたのだろうと思う。
1999年度 キネマ旬報ベストテン 第7位。
評価:★★★★★
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by movie4life | 2009-04-28 00:05 | カ行
南ボストン。ウィルは、マサチューセッツ工科大学で清掃員のバイトをしている。親友のチャッキーたちと、たびたび警察沙汰の事件を起こしたりするが、実は数学に異様な才能を見せる天才だった。ウィルはたまたま清掃中の廊下で見た黒板の数学問題を解いてしまう。彼の才能に気付いた数学教授のランボーはウィルのセラピストとして精神分析医のショーンを紹介する。最初の面談では、ショーンを逆に分析してみせ、彼を激怒させたウィルだったが、ショーンの真摯な態度に次第に心を開いていく。そして、ウィルの噂を聞きつけた企業や機関が、彼に接近してくる・・・。

不幸な少年時代のトラウマをかかえる青年と、最愛の妻を亡くしたことで心に深い傷を負った精神分析医との心の交流と新たな旅立ちを描いた感動作。
主演のマット・デイモンと共演のベン・アフレックは、デイモンが10歳、アフレックが8歳のときから、南ボストンで共に育った親友同士。アカデミー賞脚本賞に輝いた脚本は、デイモンがハーバード大学在学中に40ページまで書き進めたシナリオを、アフレックに見せたことから共作が始まる。彼らは、各シーンを演じながらストーリーやキャラクターをふくらませていき、2年がかりで脚本を書き上げた。

マット・デイモンは、恵まれない過去と恵まれすぎる頭脳を持ったがゆえに、孤独にさいなまれるウィルをナイーブに演じている。
本作でアカデミー賞助演男優賞を受賞したロビン・ウィリアムズは、ウィルに人生を諭しながら、自らも新しい旅立ちへ促されていくショーンを演じる。「知識」と「体験」は違うというセリフが身にしみた。
ベン・アフレックは「お前は宝クジの当たり券を持っていながら、それを尻に敷いたままでいる気か?」と言い放つ親友のチャッキーを演じる。この熱い友情を見せるシーンの演技が素晴らしい。
ミニー・ドライヴァーは、ウィルと恋に落ちるハーバードの女子大生スカイラーを、知性と包容力に溢れたキャラクターで瑞々しく演じている。
ステラン・スカルスガルドは、ウィルを発見し、やがて彼の圧倒的な頭脳を前に脆くも動揺するランボーを演じている。
ガス・ヴァン・サント監督は、見事な脚本と俳優陣の熱演を尊重し、過剰な演出を控えた正攻法の作品に仕上げている。

この映画は、心に負った傷を癒すのは、容易ではないということを教えてくれる。
「いじめ」や「虐待」、「DV」などを行なう「心の弱い人」と、心に傷を負った「これから人生に立ち向かっていく人」にぜひ見てもらいたい作品。
1998年度 キネマ旬報ベストテン 第7位。
評価:★★★★★
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グッド・ウィル・ハンティング(実際のDVDと、上記の画像とは異なる場合があります。)

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by movie4life | 2009-04-25 00:04 | カ行

カウガール・ブルース

人一倍大きな親指を持つ少女シシーは、生理用品会社のモデルであり、史上最強のヒッチハイカーでもある。シシーにとってヒッチハイクは精神的な聖域に達するものだった。ある日、オーナーのカウンテスはシシーを新製品のCM撮影のため、所有するラバーローズ牧場へ送る。シシーは、牧場で働く自由奔放なカウガールたちや、洞窟で隠遁生活を送るチンクと出会うことで、刺激を受けるが・・・。

シシー役のユマ・サーマンが、男性社会にとらわれない、精神の自由と真実の愛に目覚めていくヒロインを演じるロード・ムービー。ヒッチハイク・シーンが大変ユニーク。
カウガールのリーダー、バナンズ役を故リヴァー・フェニックスの妹レイン・フェニックスが演じる。
ただ作品としては、万人受けする内容ではないと思う。個人的には、k・d・ラングの音楽がよかった!
ガス・ヴァン・サント監督作品。
評価:★★★★★
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by movie4life | 2009-04-25 00:02 | カ行
パリ郊外の町の市長ジュリアンは、村の原っぱに、野外劇場やプールも備えた文化会館の建設を目論んでいた。恋人で作家のパリジェンヌ、ベレニスは人々の素朴な暮らしに会館は不釣合いと言うし、小学校教師マルクは予定地にある樹齢百年の樹が犠牲になるため真っ向から反対。ジュリアンを取材にきた女性記者の記事は、編集長の独断で、マルクを中心としたエコロジー特集になってしまう。そんなある日、偶然にマルクの娘ゾエとジュリアンの娘ヴェガが出会って友達となり、ゾエは市長に「文化会館よりみんなが集まって楽しめる広場がいいわ」と訴える。結局、予定地の地盤が弱いことが判明し、建設は中止。代わりにジュリアンは土地を開放して、そこは人々の憩いの広場となるのだった・・・。

エリック・ロメール監督は、ドキュメンタリーからミュージカル的手法まで用いながら、七つの偶然に左右される人間喜劇を描いている。
とても爽やかな後味を残す、私がもっとも大好きなロメール作品。
ちなみに、市長役のパスカル・グレゴリーとベレニス役のアリエル・ドンバールは、同監督の以前の作品「海辺のポーリーヌ」でも共演している。
評価:★★★★★
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エリック・ロメール コレクション 木と市長と文化会館 [DVD]

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by movie4life | 2009-04-04 00:10 | カ行

キル・ビル Vol.2

キル・ビル2部作の完結編。ユマ・サーマン演じるザ・ブライドは、次々と復讐を遂げ、いよいよ最後の敵ビルの元へたどり着く。しかし、そこで意外な真実が明かされる。果たして、ザ・プライドは復讐を成し遂げることができるのか?
マカロニ・ウエスタンの世界にカンフーとチャンバラのスパイスが効いている。
クエンティン・タランティーノ監督作品。
評価:★★★★★
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キル・ビル Vol.2 (ユニバーサル・ザ・ベスト2008年第2弾) [DVD]

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by movie4life | 2009-03-27 00:02 | カ行