おすすめ映画のレビュー・批評やランキングを紹介します!!過去に観た映画のレビューも追加していきます。お楽しみに!


by movie4life
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カメレオンマン

1920年代のアメリカに、ゼリグという変わったユダヤ人がいた。彼はカメレオンのように周りの環境に順応し、身体つきも精神も変身してしまうのだ。彼の治療にあたったのが、フレッチャー博士。彼女が治療を始めると、ゼリグは精神分析医に変身してしまう。治療を進めていくうちに、彼は子供の頃からいじめられっ子で、「白鯨」を読んでいないことを馬鹿にされるのをを恐れて、「読んだ」と嘘をついた時からカメレオンのように変身するようになったことがわかる。そして彼は、いつしかフレッチャー博士と恋に落ちるのだった・・・。

人種・国籍を問わず、あらゆる人間に変身してしまうという特異体質を持つ男が巻き起こすコメディを、ドキュメンタリー・タッチで描いたウディ・アレン監督・主演作品。
ゼリグ役のウディ・アレンが、黒人の間に立てば黒人に、中国人の間に立てば中国人に、肥満の男性の間に立てば肥満に変身する男を演じている。
フレッチャー博士役をミア・ファローが演じている。ファローは、アレン監督の前作「サマー・ナイト」以降、公私にわたるパートナーとして、数々の彼の作品に出演している。

当時のニュースフィルムを引用することで、ベーブ・ルースやヒトラーと「共演」するゼリグの姿には、「フォレスト・ガンプ」以前にもCGを使わない本作のような作品があったことに驚かされる。
コメディ映画でありながら、ユダヤ人のゼリグがナチス・ドイツに入党するという展開は、他者に安易に迎合する現代人のアイデンティティーへの強烈な皮肉となっている。
1984年度 キネマ旬報ベストテン 第5位。
評価:★★★★★
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by movie4life | 2009-06-24 00:06 | カ行

マンハッタン

ニューヨーク、マンハッタン。アイザックは中年の売れっ子TVライターだったが、シリアスな小説家に転向しようとしていた。2人目の妻ジルは、女の愛人と暮らして別居中。いつものように、アイザックは粋なレストランで、親友の大学教授エールは妻エミリーを、42歳の彼は17歳の同棲中の高校生トレーシーを同伴して、会話に花を咲かせていた。ある日、近代美術館を見学中のアイザックとトレーシーは、エールと彼の浮気相手メリーに出会う。雑誌ジャーナリストのメリーの軽薄なインテリぶりに、ウンザリするアイザックだったが、数日後、偶然パーティで再会した2人は完全に意気投合。2人で夜が白み始めるまでマンハッタンを散歩するのだが・・・。

ニューヨークと、そこで暮らす都会人の一転二転する恋心を描いた、ウディ・アレン監督・主演作品。
アイザック役のウディ・アレンが、例のごとくコンプレックスを抱えた中年男を演じている。
メリー役をダイアン・キートンが、ジル役をメリル・ストリープが演じている。
トレーシー役のマリエル・ヘミングウェイが、アイザックに夢中の女子高生を好演しており、アカデミー賞助演女優賞にノミネートされた。ちなみに彼女の祖父は、文豪アーネスト・ヘミングウェイである。

ジョージ・ガーシュウィンの「ラプソディ・イン・ブルー」をバックに、ゴードン・ウィリスによって、モノクロで撮影されたマンハッタンの情景は秀逸である。
アレンは本作でも、コンプレックスの塊で優柔不断なアレンであった。
1980年度 キネマ旬報ベストテン 第5位。
評価:★★★★★
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by movie4life | 2009-06-22 00:04 | マ行

インテリア

ニューヨーク近郊ロングアイランド。海岸沿いに見るからにモダンな白い家を構える実業家アーサーは、高名なインテリア・デザイナーの妻イブと結婚30年をむかえ、長女レナータ、次女ジョーイ、三女フリンの3人の美しい娘たちも、それぞれ巣立っていた。ある日、アーサーが家族の前で、イブとの別居話を告白する。ショックを受けた、イブは自殺未遂を起こす。一方、3人の娘の前に、アーサーが連れてきた女性パールは、イブとは違う不思議な個性の持ち主だった。あらためて、夫と妻、親と子の関係を問いただす彼らは・・・。

ウディ・アレン監督が、初めて笑いを排したシリアス・ドラマを手掛けたことで話題となった作品。
長女レナータ役をダイアン・キートンが、次女ジョーイ役をメアリー・ベス・ハートが、三女フリン役をクリスティン・グリフィスが演じる。

イングマール・ベルイマン監督の影響を色濃く感じる作品(というか、ベルイマン監督の作品かと間違えそうになる作品)。
イブが出がけた「インテリア」のような、一見完璧な家族が崩壊していく様子を、緊張感を持たせながら描ききっている。
観る人を選ぶ映画ではあるが、「家族」というものを考える上でも、おススメしたい映画である。
1979年度 キネマ旬報ベストテン 第5位。
評価:★★★★
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by movie4life | 2009-06-22 00:03 | ア行

クィーン

ダイアナ元妃が亡くなられた直後の、英国王室の1週間を描いた映画。

王室の尊厳を守る孤高の女王役ヘレン・ミレンの演技に引き込まれる。
スティーヴン・フリアーズ監督作品。
2007年度 キネマ旬報ベストテン 第4位。
評価:★★★★★
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by movie4life | 2009-06-20 00:01 | カ行

アニー・ホール

うだつの上がらないスタンダップ芸人、アルビーは、テニスクラブでアニーと知り合い、意気投合する。2人はすぐに同棲を始めるが、次第に相手の嫌な部分が目に付くようになる。2人は精神分析医に相談し溝は埋まったかに見えたが、そんなある日、アニーがプロの歌手トニーに歌を誉められる。そして、2人は別居を決意し、アニーはカリフォルニアへと飛ぶのだった・・・。

ニューヨークを舞台に、都会に生きる男女の恋と別れを、ウディ・アレン監督が上質な情感を込めつつもコミカルに描き、アカデミー賞作品賞・監督賞ほか主要4部門を受賞したラブ・ストーリーの傑作。
アルビー役のウディ・アレンが、離婚歴のあるノイローゼ気味のユダヤ人を演じている。
アニー役のダイアン・キートンは、本作でアカデミー賞主演女優賞を受賞している。本作の彼女の笑顔はとにかくキュートである。キートンは、アレン作品のミューズとして、この後も彼の数本の作品に出演している。
歌手トニー役でポール・サイモンが、アニーの弟役でクリストファー・ウォーケンが、パーティのゲストの1人にジェフ・ゴールドブラムが、そしてアルビーの新しい恋人役でシガーニー・ウィーヴァーが出演しているのも、今見れば楽しい。

登場人物の心の言葉を字幕で挿入したりするユニークな演出も随所に見られるが、描かれているのは普遍的な恋愛物語である。男と女が出会い、愛し合い、やがて出会ったころの情熱は失われ、別れが訪れる。そんな、どこにでもある恋愛が描かれていることが、本作がいつまでも愛される所以であろう。
ちなみに、アレンが本作のアカデミー賞の授賞式を欠席し、マンハッタンのクラブで得意のクラリネット演奏をしていたというエピソードは有名である。
1978年度 キネマ旬報ベストテン 第10位。
評価:★★★★
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by movie4life | 2009-06-19 00:02 | ア行

太陽

ロシア人監督アレクサンドル・ソクーロフが、終戦から人間宣言までの昭和天皇の苦悩を描いた作品。
2006年度 キネマ旬報ベストテン 第6位。
評価:★★★★★
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by movie4life | 2009-06-14 00:01 | タ行

めぐりあう時間たち

c0186202_21181432.jpg1923年、ロンドン郊外のリッチモンド。作家ヴァージニア・ウルフは病気療養のため夫レナードとこの地に移り住み、「ダロウェイ夫人」を執筆していた。そんな彼女のもとに、姉のヴァネッサたちが訪ねてきて、午後のティー・パーティが開かれる・・・。
1951年、ロサンジェルス。「ダロウェイ夫人」を愛読する妊婦のローラ・ブラウンは、夫が望む理想の妻でいることに疲れながらも、夫の誕生パーティを開くためケーキを作り始める・・・。
2001年、ニューヨーク。「ダロウェイ夫人」の主人公と同じ名前の編集者クラリッサ・ヴォーンは、エイズに冒された元恋人の作家リチャードが、栄えある賞を受賞したことを祝うパーティーの準備をしていた・・・。

スティーヴン・ダルドリー監督が、ヴァージニア・ウルフの「ダロウェイ夫人」に関係する3つの時代の3人の女性たちの運命的な1日を綴った文芸ドラマ。
ヴァージニア役のニコール・キッドマンが、本作でアカデミー賞主演女優賞を受賞している。付け鼻をして、一見彼女とはわからない顔で、神経症を患った作家ヴァージニアを繊細に演じている。
ローラ役のジュリアン・ムーアが、夫の望む理想の妻を演じることに疲れる主婦を演じている。個人的には、キッドマンよりも「良き妻」を演じる彼女の演技の方が、独特の迫力を感じ、印象に残った。
クラリッサ役のメリル・ストリープが、女性と同棲しながら、元恋人との幸福な時間を忘れられない女性編集者を演じている。
あと、リチャード役のエド・ハリスが、エイズ患者の作家を熱演している。

3人の女性に共通して描かれるテーマは、「自分が自分らしく生きるということ」と「それに伴う苦悩」である。そして彼女たちは、周囲の人たちに影響を与える、何らかの選択をする。
三大女優の演技、脚本、音楽、映像すべてが非常にレベルの高い映画であった。

クラリッサから娘へのセリフに、「今から思えば、人生のあの時が幸せだったのよ。」という主旨のものがある。これは事実かもしれないが、私には大変悲しいことに感じた。

浦沢直樹の漫画「MASTERキートン」の「穏やかな死」というエピソードに、こんなセリフがある。
「じいさん、いくつだ?」
「俺か・・・・・96だ。」
「じいさん、そんなに長い間生きてどうだった?」
「楽しかったよ。」
「いくつの時が、1番楽しかった?」
「・・・今だな。」
なかなか私も思い通りの人生を送れていないが、この「じいさん」のように生きたいと、私は思う。
2003年度 キネマ旬報ベストテン 第3位。
評価:★★★★★
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by movie4life | 2009-06-12 00:02 | マ行

リトル・ダンサー

c0186202_229468.jpg1984年、ストライキに揺れるイングランド北部の炭坑町。11歳のビリーは、祖母の面倒を見ながら、炭坑労働者の父と兄トニーと暮らしていた。ある日、ビリーの通うボクシング教室のホールに、バレエ教室が移ってくる。ふとしたことから、女の子たちに混じってレッスンに飛び入り参加したビリーは、踊ることの楽しさを知る。めきめき上達する彼に自分の夢を重ね、熱心に指導するウィルキンソン先生。それからというもの、ビリーはバレエに夢中になるのだが・・・。

スティーヴン・ダルドリー監督が、バレエ・ダンサー志願の少年の成長を描いた長編第1作。
ビリー役のジェイミー・ベルは、「演技も踊りも出来て、イギリス北東部出身の訛りがある、11歳前後の少年」という厳しい条件のもの、2000人のオーディションから選ばれた。「もっと上手に踊りたい!」と、ひたむきに練習を重ねる彼の姿は、観る者の胸を打つ。
ビリーの父役のゲイリー・ルイスが、最初はビリーのバレエに猛反対しながら、息子の素晴らしい才能に気付き、何とか息子の夢を叶えようとする姿を熱演している。

涙と笑いと感動に溢れ、夢を持つこと、夢を追いかけることの素晴らしさを思い出させてくれる名作。
世界的トップダンサー、アダム・クーパーがある役で出演しているが、彼のダンスシーンは見逃せない!
2001年度 キネマ旬報ベストテン 第3位。
評価:★★★★
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by movie4life | 2009-06-11 00:01 | ラ行
セルビアの農村で、祖父ジヴォインと気ままに暮らすツァーネは、ある日、自分の死期を悟った祖父から3つの約束を言い渡され、ひとりで町は行くことになる。その約束とは、
1.牛を売って、そのお金で聖ニコラスのイコン(聖画像)を買うこと。
2.好きなお土産を買うこと。
3.花嫁を連れて帰ること。
都会に驚くのも束の間、ツァーネは美女ヤスナに一目ぼれ。あの手この手で花嫁にしようと追いかけるがそこには町を牛耳るマフィア、バヨの陰謀が・・・。

花嫁探しに都会にやって来た少年の珍道中を、軽快な音楽に乗せて描くエミール・クストリッツァ監督によるラブ・コメディ。
ツァーネ役のウロシュ・ミロヴァノヴィッチが、田舎から来た純朴な少年を伸び伸びと演じている。
ヤスナ役のマリヤ・ペトロニイェヴィッチは、本作が映画デビュー作である。彼女の魅力的な笑顔には、ツァーネでなくても一目ぼれしてしまう!
祖父ジヴォイン役のアレクサンダル・ベルチェクは、クストリッツァ監督の「ライフ・イズ・ミラクル」に続く出演である。煙突から突き出る潜望鏡や家の周りの巨大な落とし穴など、発明品の数々は見ているだけで楽しい。
マフィアのボス、バヨ役をクストリッツァ監督作品の常連、ミキ・マノイロヴィッチが演じる。町に世界貿易センタービルの建設を企む、彼の相変わらずの怪演は見物である。

「黒猫・白猫」以来のドタバタ喜劇となる本作は、主演2人のハッピーエンドに向かって、ノンストップで突き進むポジティブなエネルギー溢れている。クストリッツァ監督は、農村と都会、牧歌的な田舎での生活と物に溢れた都会での生活、そんな対比への想いも込めて、本作を撮影したという。
しかし、そんなメッセージ性はともかく、単純明快な婚活ストーリーが、とにかく楽しい!

悲惨なボスニア紛争を経たセルビアで、本作のような幸福感いっぱいの映画が撮影されたことが、私には何よりも嬉しく感じられた。
評価:★★★★
>>公式サイト
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by movie4life | 2009-06-08 00:07 | ア行

ライフ・イズ・ミラクル

1992年、セルビア国境にほど近いボスニアの片田舎。セルビア人で鉄道技師のルカは、オペラ歌手の妻ヤドランカと、プロのサッカー選手を目指す息子のミロシュとともに、平穏な日々を送っていた。
しかし、内戦勃発で状況は激変。ヤドランカはハンガリー人のミュージシャンと駆け落ちし、ミロシュは徴兵されたうえ、敵の捕虜になってしまう。数日後、ミロシュの捕虜交換要員としてムスリム人の看護師サバーハが村人によって捕まり、ルカが身柄を預かることになる・・・。

エミール・クストリッツァ監督が、実際に捕虜の女性と恋に落ちたセルビア人男性の物語をヒントに描く切なくも心温まるヒューマン・ラブ・ストーリー。
ルカ役のスラヴコ・スティマチが、敵方の捕虜と恋に落ち、反対に敵の捕虜となった息子との交換を迫られ、苦悩する父親を演じる。
サバーハ役のナターシャ・ソラックが、捕虜でありながら監視役のルカに恋に落ちる女性を演じている。

ロバや熊、猫などの動物のエピソードを積み重ねながら、戦時下の不条理に満ちた人生と希望を、巧みに描いた作品。ラストのロバが引き起こすミラクルにも驚かされる!
しかし、ルカに恋愛感情を持つサバーハには、全く感情移入できなかったというのが正直な感想である。サバーハの愛情は、犯人と人質が閉鎖された空間を長時間共に過ごすことにより、人質が犯人に信頼や愛情を持つようになる「ストックホルム症候群」の一種ではなかろうか。
また、あれほど家族思いのミロシュを残し、クライマックスであのような選択をするルカにも、感情移入できなかった。

本作を観て、「スピード」でのキアヌ・リーヴスのセリフを思い出した。
「異常な状況下で芽生えた恋愛は長続きしない。」
評価:★★★★★
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by movie4life | 2009-06-07 00:07 | ラ行