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by movie4life
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レスラー

金・家族・名声を失った元人気プロレスラーのランディ・ロビンソン。今では、スーパーでアルバイトをしながら、トレーラーハウスに1人で住み、かろうじてプロレスを続けている。彼にとっては、プロレスの仲間だけがファミリーと呼べる存在であり、リングの上だけがホームと呼べる場所だ。しかし、長年のステロイド使用がたたって心臓発作で倒れたランディは、引退を余儀なくされる。新しい仕事に就き、疎遠にしていた娘ステファニーとの絆を修復し、ストリッパーの恋人キャシディを見つけ、人生の再出発をはかろうとするランディだが・・・。

自らの生き様を貫き通す中年プロレスラーを描いた、鬼才ダーレン・アロノフスキー監督のヒューマン・ドラマ。
ミーキー・ロークが、プロレスラーのランディ役を自身の波乱万丈の俳優人生と重ね合わせたかのように哀愁たっぷりに演じている。
マリサ・トメイが、ストリッパーのキャシディ役を体を張って熱演している。ストリッパーとしての顔、舞台を降りた母親としての顔、そしてランディへの愛に素直になれない顔を見事に演じ分けている。

とにかく、ミッキー・ロークの演技が素晴らしい。
リングを降りれば、電話をする時は老眼鏡をかけ、左耳には補聴器を付けている。
それでもプロレスラーとして、プロテインや薬を飲みながら日々の筋力トレーニングは欠かさず、日焼けサロンに通う。このレスラー魂に心を打たれた。
そして、何よりも驚かされたのが、ミッキー・ロークのリング上でのプロレス技の数々である。必殺技の「ラム・ジャム」こと、コーナー・ポストからのダイビング・ヘッドバットの美しさ。腕取り回し蹴り、アックス・ボンバー、場外へのノータッチ・プランチャ(これが1番驚いた)など、本物のプロレスラーも顔負けのレスラーっぷりに感動した。

プロレスとは「肉体言語」であると言われるが、ランディにとって自分が自分でいられる場所は、リングの上だけだったのだろう。
この映画を観て、1人のプロレス・ファンとして、若くしてこの世を去っていった名レスラーたちの勇姿が思い出され、胸が熱くなった。
評価:★★★★
>>公式サイト
レスラー_c0186202_09877.jpg

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by movie4life | 2009-07-02 00:01 | ラ行